海外事情
1.「体調を管理する」という発想は、個人の自由を反映した行動から始まった
2006年に厚生経済学・人間開発理論の哲学者であるインドのアマルティア・センが提唱した概念で「福祉(健康)」と「福祉(健康)を追求する自由」を「潜在能力」の視点からとらえたもの。
個人の福祉を生活の良さといった「生活の質」からみると生活とは相互に連携した有効的手段(体調管理術)の集合からなっているとみなすことができます。
スポーツ選手に限らず個人が達成したいことに対した有効的手段(体調管理術)の組み合わせの結果は潜在的能力であり、それは様々なタイプの生活を送る=個人の自由を反映した行動習慣の積み重ねが体調管理の高まりに繋がったと言えます。
2.「体調管理術」の先進国はスウェーデン
スウェーデンは福祉国家として世界のトップに位置づけられています。また経済的に国際的評価も高いです。
「国民にゆとりがあれば良い仕事が出来る」という心情から福祉国家の最重要政策である国民の健康促進や社会的平等の保証、青少年の健全育成政策の推進手段としてスポーツが重視されています。
政府による毎年調査では7~70歳までの国民が1回20分以上の運動を週1以上している人は77%。週3以上も46%。
300万人以上のスウェーデン人が競技者、愛好者、指導者、支援者など様々な形でスポーツクラブに加入しています。
また、9年間の義務教育ではスポーツと健康の必須科目が390時間(週に1.2時間)。
義務教育で自分の身体的トレーニングに責任を持ちフィットネス、スポーツを介して健康、体調管理に興味を示すようになります。(引用元:www.mext.go.jp/component/a_menu/sports/detail/__…/08/…/1309352_011.pdf)
また自然エネルギー、公害、電磁波等による人体への影響の規制ガイドライン成立。国のスポーツマネジメント介入により健康、体調管理手段の環境衛生の整備が進んでいます。
福祉医療・栄養管理面からは医師、スポーツトレーナー、運動指導者、栄養士などからの迅速かつ的確な評価、分析、指導が成される為に遠隔医療ネットワークシステムを国民が使えるよう普及されるなどして様々な専門的視点での連携的な対策が迅速に国民平等に図られています。
3.海外での体調管理術は1人につき、1コンディショニングコーチが当たりまえ
スウェーデン・ドイツなどヨーロッパは医療システムの普及でネットワーク環境にて専門家の判断を分析により行動指針を得るかたちで総合的な評価からパーソナルケアを受けています。
またスポーツ栄養学の先進国アメリカでは大リーグの殆どの選手がスポーツ栄養学の専門家(医学博士)と専属契約を結び栄養管理の徹底を図っています。
日本においては、専属契約はおろか専門家との連携環境にすら達していません。逆を申せば栄養管理を加味した場合の体調管理は、他の選手より一歩二歩とアドバンテージを得たに等しいものと言って過言ではないです。
アスリートに於いては「筋力」「集中力」「瞬発力」「持久力」「疲労回復」「体重管理」「骨格系維持」などのあらゆる管理が求められ、これらの管理の集大成としてプロ野球選手においては最終打率etsとして如実に数字として表れる訳ですが、通年と同じトレーニングをしたとして、これに「栄養管理」を加味した場合は前年の最終打率と対比して、5%UPする事は、さほど難しいものではないと考えています。
コンディショニングコーチは医療分析システムを用いることで各医療専門家と連携。選手を最良な環境下でサポート。様々な環境条件が個人の健康に有害作用を与えることのないように措置することにより健康保持を図ること(体調管理)に道筋をつけしています。